(財)建設経済研究所が独自の建設経済モデルによって試算した「建設投資の見通し」(2010年7月)によると、2010年度の建設投資は、「2010年度予算」で国の公共事業費が18.3%減となっていることなどから、政府建設投資が大幅に落ち込み、建設投資全体では前年度比6.8%減の39兆3200億円になる見通しで、1977(昭和52)年度以来の40兆円割れは避けられないと予測。このうち民間住宅投資は、2009年度の着工戸数の大幅減の影響から0.1%増の13兆7200億円にとどまると予測。 なかでも住宅着工戸数は、贈与税減税や住宅ローン減税、住宅エコポイントなどの各種住宅取得支援策の効果に加え、金融機関の融資態度の改善や低金利の持続などが好要因となり回復に向かうと予測。具体的には、2010年度の住宅着工戸数は、前年度比10.8%増の85.9万戸に回復。さらに2011年度は、前年度の回復基調が継続すると見込むものの、2008年度以前のように100万戸水準に戻るのは難しく、前年度比5.4%増の90.5万戸と予測している。
《2010・2011年度の住宅着工戸数の推移》
回復基調が見込まれる住宅着工戸数
〈2010年度の住宅着工戸数〉 2010年度の住宅着工戸数は、前年度比10.8%増の85.9万戸を予測。贈与税非課税枠の拡大や住宅ローン減税、住宅エコポイントの導入などの住宅取得支援策の効果に加え、金融機関の融資態度の改善や低金利の持続などが好要因となり回復に向かうとみている。しかし、未だ所得・雇用環境に顕著な改善は見込めないこと、政府支援策の期限切れによる反動、新築より安価な中古市場の拡大なども考えられることから、2009年度の大幅下落から限定的な回復にとどまると予測。
〈2011年度の住宅着工戸数〉 2011年度の住宅着工戸数は、前年度比5.4%増の90.5万戸と予測。贈与税非課税特例枠の拡大や住宅エコポイントの導入、フラット35Sの金利引き下げなどの住宅取得支援策の効果が期待されるのに加え、金融機関の融資態度の改善や低金利の持続などが好要因となり、2010年度の回復基調が継続すると見込むものの、2008年度以前のように100万戸水準に戻るのは難しいと予測。
〈住宅種別の内訳〉
[持家] 2010年度の着工戸数=2010年度4〜5月の着工戸数は4.8万戸と前年同期比3.5%増であった。2010年度は持続的な景気回復に加え、住宅取得支援策などの効果により、着工戸数の回復は継続するとみて、前年度比8.1%増の31.0万戸と予測◇2011年度の着工戸数=2011年度も当面は回復基調が継続するとみられ、着工戸数前年度比6.1%増の32.9万戸を予測。
[貸家] ◇2010年度の着工戸数=2010年度4〜5月の着工戸数は前年度比10.2%減の4.6万戸であった。2010年度は、供給側の意欲改善には不透明感が残るものの、資金調達環境の改善や2009年度の大幅減からの反動などにより、着工水準は一定の回復を示すものとみられ、2010年度の着工戸数は前年度比9.6%増の34.1万戸を予測◇2011年度の着工戸数=2011年度も2010年度の基調が継続し、着工戸数は前年度比5.7%増の36.1万戸を予測。
[分譲] ◇2010年度の着工戸数=2010年度4〜5月の着工戸数は前年同期比14.7%増の3.1万戸とかなり増加した。2010年度は、マンションの在庫調整の進展や金融機関の融資態度の改善などにより供給マインドは回復に向かうとみられることや、2009年度からの反動増の要因もあり、着工戸数は前年度比19.7%増の19.6万戸を予測◇2011年度の着工戸数=2011年度も回復基調が続くものの、大幅増加につながるかは不透明であり、着工戸数は前年度比3.6%増の20.3万戸を予測。
〔URL〕 http://www.rice.or.jp/regular_report/pdf/forecast/model100729.pdf 【問合先】03−3433−5011
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