不動産経済研究所がまとめた「2012年の首都圏・近畿圏新築分譲マンション市場予測」によると、来年の首都圏市場においては、東日本大震災の影響を受けた今年の実績見込み4.5万戸(4万5082戸)に比べ17.6%増の5.3万戸の供給を予測している。「震災の影響による供給開始の後ズレや着工の増加で、大手デベロッパー中心で市場は推移する半面、中堅・中小デベロッパーに厳しさは残るものの、事業再開組も登場するだろう」と予想。また、「超高層・超大型物件は人気を集めるものの、リスク回避で100戸以下の小・中型物件が主力になるだろう」とみている。 一方、近畿圏(2府4県)の来年の発売戸数は、今年の実績見込み2万494戸に比べ1.0%増の2万700戸程度になると予測。「千里丘や厚生年金会館跡地、JR尼崎などの再開発事業絡みの1000戸前後の超大型物件も計画されており、来年前半だけで1万1000戸の供給が見込まれる」と予想。一方で、「中堅・中小デベロッパーの資金繰りが回復しないため、事業者数は更に減少し、大手間の競争激化とシェア拡大の傾向は一層強くなる」とみている。
《首都圏マンション市場予測の概要》
〈2011年年間のエリア別供給実績見込み〉 ◇首都圏全体=4万5082戸(2010年実績比1.2%増) ◇東京都区部=2万390戸(同0.0%) ◇東京都下=4459戸(同29.4%増) ◇神奈川県=1万1628戸(同14.1%増) ◇埼玉県=5820戸(同4.1%増) ◇千葉県=2785戸(同43.3%減) ―と、千葉県を除き、各エリアとも増加する見込み。
〈2012年年間のエリア別供給予測〉 ◇首都圏全体=5万3000戸(2011年実績見込み比17.6%増) ◇東京都区部=2万4000戸(同17.7%増) ◇東京都下=5000戸(同12.1%増) ◇神奈川県=1万3000戸(同11.8%増) ◇埼玉県=7000戸(同20.3%増) ◇千葉県=4000戸(同43.6%増) ―と、全エリアで増加する見込み。
〈2012年首都圏の市況見通し〉 ◆価格面について: 用地費、建築コストは上昇傾向にあるものの、グロス価格の抑制は必至で、専有面積は縮小傾向へ ◆商品特性について: (1)超高層・超大型は人気を集めるものの、リスク回避で100戸以下の小・中型物件が主力になる (2)テーマは震災と原発問題で創エネマンション(太陽光・太陽熱、蓄電池、戸別配電、『見える化』、免震・制震) (3)今まで以上に都区部中心の市場が形成されることから、住戸専有面積30.00平米〜59.99平米のいわゆるコンパクトマンションのシェアは3割を突破しそう ◆ローン審査の要件選別化で若年中堅所得層者の購入意欲が減退し、減少するパイの取り合いに ◆今後数年間は1990年のバブル崩壊以前の市場規模を若干上回る5万〜6万戸の市場で推移するだろう。
《近畿圏マンション市場予測の概要》
〈2011年年間のエリア別供給実績見込み〉
◇近畿圏全体=2万494戸(2010年実績比5.6%減) ◇大阪市部=7603戸(同23.6%増) ◇大阪府下=5309戸(同28.7%減) ◇神戸市部=2066戸(同16.4%減) ◇兵庫県下=2780戸(同5.8%増) ◇京都市部=1376戸(同1.2%増) ◇京都府下=224戸(同60.8%減) ◇奈良県=470戸(同58.8%増) ◇滋賀県=666戸(同2.8%減) ◇和歌山県=0戸(前年110戸) ―と、前年に比べ大阪市部や兵庫県下、京都市部、奈良県などは増加の見込み。
〈2012年年間のエリア別供給予測〉
◇近畿圏全体=2万700戸(2011年実績見込み比1.0%増) ◇大阪市部=6700戸(同11.9%減) ◇大阪府下=6000戸(同13.0%増) ◇神戸市部=2200戸(同6.5%増) ◇兵庫県下=3000戸(同7.9%増) ◇京都市部=1300戸(同5.5%減) ◇京都府下=300戸(同33.9%増) ◇奈良県=500戸(同6.4%増) ◇滋賀県=600戸(9.9%減) ◇和歌山県=100戸(前年0戸) ―と、前年を下回るのは大阪市部や京都市部、滋賀県の3エリアのみ。
〈2012年近畿圏の市況見通し〉 ◆マンション建築着工は順調に回復 ◆中堅・中小デベロッパーへの資金繰りが回復せず、デベロッパー数は更に減少(2010年108社⇒2011年97社)し、発売は大手に集中する傾向で、上位20社のシェアは70%超を予想 ◆型枠工や配筋工の不足による建築費の上昇 ◆大阪市内や神戸市内で超高層物件が引続き活発に ◆総戸数1000戸前後の超大型プロジェクトが千里丘や厚生年金会館跡地、JR尼崎などで目白押しとなり、来年上半期で1万1000戸程度の供給を予測。
〔URL〕http://www.fudousankeizai.co.jp/Icm_Web/dcPg/Mn_Doko.html 【問合先】企画調査部 03−3225−5301
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